ひとことで集客といっても、集めるお客さんは誰でも良いわけではありません。はっきり言ってしまえば、しかたなくあなたから買っていくような相手は呼ぶ必要はありません。
やたらと注文をつけて値切ってくるお客さん、他のお店はどうだといちいち比較を言い出すお客さん、なんの役にも立たないアドバイスをしたがるお客さん。
あなたが集めたかったのは、そんな面倒なお客さんだったでしょうか?多くの社長が「お客さまは神様です」の言葉を盲信し、すべての人に気に入ってもらおうとしています。
万人に向けたサービスは、万人にとって代わりのきくサービスに写ります。
あなたがどんな人にお客さんになって欲しいか?を明らかにして、そのお客さんだけを集める方法があります。名付けて「類は友を呼ぶマーケティング」をご紹介します。
見せたものだけが集まる法則
ある企業から採用ホームページのリニューアル依頼を受けました。目的は即経営に関わる、幹部候補社員の募集です。わたしに依頼をする前まで、アクセス解析をしながら幹部候補社員の応募を増やす試みをしていましたが、うまく行かなかったようです。
私はそのホームページを見たときに、アクセス解析をしても意味が無いと伝えました。ホームページのデザインに幹部のポストを用意し、高いスキルをもった人が転職したくなる要素がほとんど無いのです。
ホームページには経営陣が働く職場を表現する画像や色が入っておらず、現場で活躍する営業マンや若いフレッシュな社員のイメージばかりで、幹部として活躍する未来がまったくイメージがまったくできなかったのです。
アクセス解析に基づいたデータは具体的で嘘偽りのない情報ですが、そればかりを信じてしまうと根本の問題に気づくことができません。
だから私は、写真やイラストに「こんな人が応募して来てほしい」という具体的なイメージを使い、配色などのグラフィック部分も「エグゼクティブなエリートをイメージする色」を使うなど、徹底的にデザインのリニューアルを提案しました。
アクセス解析やSEOなどは二の次です。
結果的に、この職場で働きたいという幹部候補の応募者が殺到する事態となりました。そして応募してきた方たちは、ほとんど企業側が望んでいる雰囲気やキャリアをもった、まさに幹部にふさわしい人たちでした。
これはミラーニューロンと言われる、見せたものが集まる法則ですが、もっとわかりやすく言えば「類は友を呼ぶ」なのです。
ホームページにかぎらず、販促ツールでは来てほしいお客さんが同調する写真やイラストを使うことがポイントです。