広告やチラシを作るとき、キャッチコピーを書きたいと考えていても、どうやって書けば良いのか、その書き方が分からない!と困った方も多いのではないでしょうか?
こんにちは。魅せ方で「売れる」を創り出すマーケティング・デザイナー高田昇浩です。
あなたがどんなにがんばって時間をかけて作った広告やチラシも、出せば必ずお客さんが見てくれるわけではありません。
広告やチラシは、最初の3秒で「さらに見る価値があるか」を判断すると言われています。
たった3秒です。
その3秒間で相手の心を捉え、その先の情報に進んでもらうために、パッと伝わるキャッチコピーが重要なのです。
では、どうすれば相手がビビビッとくるような、強烈なキャッチコピーをつくれるでしょうか?
キャッチコピーは、短い言葉(フレーズ)の中に、商品やサービスの魅力や情報を凝縮した、まさにお客さんの心を「キャッチ」するための文章です。
何も考えずにキャッチフレーズをつくると、ほぼ失敗してしまうと言っても過言ではありません。それだけ宣伝文句をつくるのは難しいんですね。
でも安心してください。
しっかりしたキャッチコピーの作り方の手順を踏んでいけば、たとえ多少パッケージデザインがしょぼくても、チラシのデザインがイマイチでも、お客様の心を動かすことができます。
今回はそのキャッチコピーの作り方とコツをお伝えしたいと思います。
キャッチコピーの目的
小さな会社におけるキャッチコピーの役割
折り込みチラシ、ポスティングチラシ、ダイレクトメール、ポスターなど、さまざまな宣伝媒体があります。
ですがどんな媒体で宣伝したとしても、一言一句逃さずにじっくりと読んでくれる人はまずいません。
とくに全国的に有名な、だれでも知っているような会社や商品でもない限り、お客さんはあなたの広告を「見ない・信じない」のです。
そこから興味を引きつけ、視線をくぎ付けにして、その先の情報を「欲しい・知りたい」と思わせるのがキャッチコピーの役割です。
キャッチコピーはメインのビジュアルと併せて、広告媒体の中で一番最初に目を引く部分です。文字通りお客さんの心を「キャッチ」するための工夫や作り方が必要です。
どんなに素晴らしい商品やサービスを唱った広告でも、最初に目を引くうたい文句で興味を引く作り方ができなければ、お客さんはその先へとは進んでくれないのです。
たとえば新聞を読むときに、細かな情報から読み始める人はいませんよね。
まずは紙面をざっと見渡し、自分が興味がある、または自分に必要な情報の見だしを見つけて、そこから読み始めるはずです。
キャッチコピーは、多くの情報から「見つけてもらう」ための武器なのです。
多くの人が間違えているキャッチコピーの勘違い
キャッチコピーは、お客さんに多くの情報から「見つけてもらう」ために必要不可欠だということがわかりました。
でも多くの人がキャッチコピーの作り方の本質を間違えて理解しているのです。
あなたもこんな印象的な、キャッチコピーが記憶に残っていませんか?
・モノより思い出
・そうだ、京都行こう。
・No Music No Life
・愛だろ?愛
このへんは、きっと聞いたことのある宣伝文句ですよね。
キャッチコピーは、たったひと言で心をつかむもの。
卓越した言語センスが必要とされます。
・・・ですが
多くの人がキャッチコピーと聞いただけで、こういうカッコイイ文章を想像してしまうんですね。
小さな会社が宣伝文句を考えようとしたときに、こんな大企業がやるような「かっこいいキャッチコピー」をマネしようと思うから、上手くいかないんです。
ぼくらのように地域の小さい市場で、ビジネスをしている人が「No Music No Life」みたいなキャッチコピーを作ってもハッキリ言って、痛いだけです。
あなたももしかしたら、有名企業のマネしてドラマチックなうたい文句を作っていませんか?
そんな宣伝文句をみたお客さんは、きっとこう思っています。
「はぁ?」・・・と。
結局のその商品やサービスが、お客さんにとってどんなものなのか分からないのです。
あなたが何を言いたいのかサッパリなんです。
お客さんはあなたのポエムを読みたいのではありません。
キャッチコピーの目的は、その先の情報に興味を持ってもらうための最初の入り口なのです。
キャッチコピーを作る時の基本的な手順
キャッチコピーを作るとき、多くの人に反応してほしいと思うあまり、万人に向けたメッセージになってしまう場合があります。万人向けにするほど伝えられる内容がぼやけてしまい、誰も反応しないメッセージになります。
そんな誰からも見向かれないキャッチコピーにならないように、キャッチコピーを作る基本的な作り方の手順を知っておきましょう。
ターゲットをはっきりさせる
まずは自分が売りたい相手が誰なのかを明確にしてください。売る相手が誰かも決めず「誰もが反応するキャッチコピー」を作ろうなどと考える人がいますが、これが一番大きな間違いなのです。誰に伝えたい情報なのかを想定して、キャッチコピーを作ることが大前提です。
消費者(お客さん)の悩みをリストアップする
次にその伝えたいターゲットが持っている悩みを書き出します。
あなたの商品やサービス、業界についてお客さんが感じている不便、不満、不安、思い込みをお客さんになりきって思いつく限り考えてみます。
商品・サービスの特徴をリストアップする
次にあなたの得意なことをリストアップしてみましょう。
具体的にはあなたが提供する商品・サービスのうち、自慢できること、他社とは違う特徴、独自のウリ、買うこと使うことで得られるメリットなどを書き出します。
お客さんの不便、不満を解消できるポイントを検証する
ターゲットにした消費者(お客さん)の悩みと、リストアップ商品・サービスの特徴を対比します。お客さんの不便・不満と、あなたの特徴・メリットとを対比することで、お客さんにとっての本当に「ほしい」という感情を引き出せます。これが自己満足のキャッチコピーから抜け出すポイントです。
消費者(お客さん)の悩みを解決する方法を言葉にする
ここで改めて決めたターゲットに対して、本当にメリットがある情報なのかを確認します。ここまで書き出してきた単語や文章を組み合わせて、ターゲットが目にしたときに素通りできないようなキャッチコピーを作ります。
すぐに使える、お客さんが反応するキャッチコピーの王道パターン10選を参考に、発想を広げ、言い換えたり置き換えたりしながらブラッシュアップしていきましょう。
万人に向けたメッセージにしようとするほど、誰も反応しないメッセージになります。
売れないキャッチコピーあるある
キャッチコピーの本質は「消費者の興味や関心を捉えるための宣伝文句」です。
売れるキャッチコピーを作るためには、まずダメなキャッチコピーを知っておく必要があります。頭ではわかっていても、やってしまいがちな「売れないキャッチコピーあるある」を紹介します。
周りが見えてない自己中心タイプ
このパターンは、自分の商品や技術に自信を持っている方に見受けられます。
お客さんが自分の業界のことを自分と同じくらい知っていると思い込んでしまい、専門用語や業界用語を多用してしまう作り方です。
たとえば某企業の栄養ドリンクのキャッチコピー。「タウリン2000mg配合!」と言われても、普通の消費者はタウリンが何者なのか、2000mg がどれだけ凄いのかはよくわからないのです。
自分の商品が大好き、自画自賛タイプ
「キャッチ」コピーなので、興味関心を持ってもらうため、「驚き」や「期待」を感じさせるメッセージは必要です。
ただし、やり過ぎると単なる怪しい誘い文句になります。
「キャッチコピーだからアピールしなきゃ!」という意識が強くなったり、「この商品・サービスは凄いんだ」という自負が強いとこのパターンに陥ります。
自分がどれだけ凄いかをアピールしすぎると、逆になんだか怪しいんですよね。商品や技術に自信があるなら、わざわざ自分を怪しく見せる必要はありません。
何が言いたいのかよくわからないタイプ
たとえば某女性向け百貨店のキャッチコピー。「わたしの宝物は、わたしだと思う」「自分を励ませるくらいには 自分のこと素敵にしておきたい」など、
かっこいいキャッチコピー、気の利いたキャッチコピー、センスのあるキャッチコピーにしたいと思う方がいますが、結局何が言いたいのかよくわかりません。
自分で1年後に見直すととっても恥ずかしくなるパターンです。あなたがお客さんを振り向かせるための作り方は「イメージコピー」ではなく「キャッチコピー」です。
ネガティブに訴え、煽りまくるタイプ
「あなたはこのままで本当にいいのですか?」なんていうキャッチコピー。最近はセールスライターという職業も注目されていますが、どういうわけかこの手の不安を煽るタイプのものが非常に多いです。
緊迫感した雰囲気があると、確かにドキッとさせるので、注目させる効果はありますが、インターネットを中心に世の中にこんなキャッチコピーが溢れてきています。
要するにお客さんは「またか」と感じています。そして、ますますあなたのことを胡散臭く感じていきうのです。
どこかで聞いたことがあるタイプ
キャッチコピーはあなたの商品・サービスの特徴を端的に表します。
ですが、あなたが思っている、自分の商品・サービスの特徴は、本当に特徴なのでしょうか?
「安心・安全な◯◯」「ひとつひとつ丁寧に・・・」「お客さんの立場になって・・・」耳障りはいいですが、こんな言葉は正直誰でも言っていることです。お客さんは気にもとめません。
すぐに使えるターゲットが反応するキャッチコピーの作り方10選
具体的数字を使う
言葉で説明するよりも具体的な数字で表記したほうがターゲット・消費者は反応します。
たとえば「たくさん売れてるケーキです」よりも「1日100個売れるケーキです」のほうが、買ってみたくなりますよね。
お客さまの声を使う
迷ったときは他人の意見を聞いて安心したくなります。あなたも楽天やAmazonでお買い物をする際にユーザーレビューが気になったりしませんか?お客様の声というリアル感が、説得力を高めます。
常識や思い込みを否定する
お客さんが思っている先入観や間違えた常識があるはずです。その業界のプロであるあなたがその常識を否定することで、「じゃぁどうすればいいの?」と興味を引かれます。
たとえば「肩こりにマッサージは逆効果!?」とお客さんの思い込みを否定することで、その先の答えを知りたくなるのです。
得られるメリットを呈示する
お客さんの困った・不便・不満などを解消できることをキャッチコピーに盛り込みます。キャッチコピーを読んだだけで、お客さんは「自分がどうなれるか」を想像できるため、行動促進につながります。
権威性を借りる
あなたの商品・サービスにまだ実績が少ない場合は、誰もが知っている商品や、信頼性の高いところから情報を借りてしまいましょう。
たとえば、「進学塾でも使っている◯◯」とか「銀座のマダムがみとめた◯◯」とかその業界の権威のある人の力を借りるのです。
情景・イメージに訴える
言葉からその情景がイメージできることも、お客さんの心を動かす大きな要因です。たとえば「キンキンに冷えたビールとよく合う◯◯」とか、「赤ちゃんのような、ぷるっぷるのお肌」など、お客さんにイメージさせるキャッチコピーです。こういった表現は、日常生活の中でも使われてるので、非常に使い勝手が良いです。
知りたい欲求をくすぐる
「あなたは◯◯をご存知ですか?」「え?まだ◯◯してるの?」よく目にするキャッチコピーの作り方ですが、お客さんの興味や関心を刺激する常套手段です。人は「知っていますか?」と問いかけられると、無意識に「知っているか、知らないか」を心の中で自問します。そしてそれが自分に興味のあることだった場合、知りたいという欲求が芽生えてくるのです。
今のお悩みを言い当てる
キャッチコピーで一番強烈なのは「え?これって自分の事を言ってるの?」と思わせることです。たとえば昔の有名なキャッチコピー「リンゴをかじると歯茎から血が出ませんか?」身に覚えがある事を問いかけられると、人は心をワシ掴みにされるのです。ドキッとしたお客さんはそのキャッチコピーの先を読まずには居られなくなります。
はっきりと具体的に書く
キャッチコピーには数字を使うと効果的です。そしてその数字は具体的であるほど現実味が増します。たとえば「たくさん売れてます!」と書くなら「1日に300個売れてます!」。「約90%のお客様が満足と回答!」と書くなら「91.3%のお客さまが満足と回答!」というように、リアルな数字を入れることで、お客さんの反応はぐっと良くなります。
期間や数量を限定する
ひとは基本的に、いつでもいいことを急いで行動しようとはしません。逆に言うと、ひとは締切があるからこそ行動するのです。キャッチコピーに数量限定、期間限定などの要素が入ってくるだけで、緊急性が増します。早く行動しなければいけない理由を提示し、顧客の心理を動かすことが可能です。
まとめ
今回はお客様の心を引きつけるキャッチコピーの作り方とコツをご紹介してきました。
キャッチコピーで引きつけることができれば、その先にあるあなたが伝えたい情報に誘導することができます。チラシやDM、ポスターなど、すべて広告媒体の顔になる部分あるので何となく適当につくってしまうと、どんなに良い内容が書いてあっても、すべて台無しになってしまうんですね。
キャッチコピーの作り方のポイントを押さえながら、ぜひお客さんの心にビビビッと刺さるキャッチコピーを作ってくださいね。
では。
今回の問題解決
キャッチコピーの作り方は、まず何に気をつければいい?
•大企業のCMのようなかっこいいキャッチコピーには意味がない。
•万人に向けた内容のキャッチコピーには、誰も反応しない。
•キャッチコピーを作る手順を踏むことで、ターゲットの反応がアップする。
•ダメなキャッチコピーは、何がダメなのかを知っておく。
•ターゲットが反応する王道パターン10選と照らし合わせて確認する。